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「センスを磨く」って言うけど「ファッションセンス」って一体何なのよ?という話。

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「自分の好み」と「他人からの受け」を嗅ぎ分ける嗅覚

さて、では応用編にあたる、2つ目の話に移りましょう。

一つ目が「真似をする」ことがポイントでしたが、それに対して二つ目は、「自分が『オシャレだ!』と思う」というポイントでした。

「そもそも論」っぽくなりますが、「センスあふれる人」って言われたら、どんなイメージを持ちますか?

なんか、「100人の中からでもその1人を見つけることができる、個性あふれる人」みたいなイメージを持ちませんか?

これからの「自分が『オシャレだ!』と思う」というポイントの話は主に、「センス」と「個性」との関係の下で話が進んでいきます。

センスと「個性」

これまでの話で、オシャレが「真似」であるというポイントがわかってきましたよね。

オシャレが「真似」であるなら、その人に独自の「個性」というものはどうやってその人のファッションに反映されるのか。それが次に、考えていくことです。

先ほど「真似」を説明しているときに、次のような一節が出てきていました。

街を歩いているとしましょう。自分が「オシャレだ!」と思う人を見かけたとします。

何気ない一節ですが、ここには重要なポイントが含まれています。

自分が、誰か他の人を見て、「オシャレだ!」と思わなければいけないのです。

こう思うタイミングは、別に街を歩いているときだろうが、雑誌を読んでいるとき(その時はモデルさんに対して「オシャレだ!」と思う)であろうが構いません。

でも、自分が「オシャレだ!」と思わなければ、上で説明した「真似」は絶対に始まらないんです。

これまで筆者が書いてきた記事を読んでいただければわかるかと思いますが、筆者が自分で「オシャレだ!」と思うことが多いスタイルは「キレイめ」(あるいは「キレイめカジュアル」)と呼ばれることの多いスタイルです。

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そして筆者が「オシャレだ!」と思うだけではなくて、おそらくこのスタイルは、最も万人受けするタイプのスタイルです。

ただ、この記事を読んでいる方が、必ずしもこの「キレイめ」なスタイルを「オシャレだ!」と思われるとは限りません。

※参考画像(exblog

こんな感じの、いわゆる「アメカジ系」を「オシャレだ!」と思う人もいるでしょう。

※参考画像(let.me

それとは違って、こんな感じの、いわゆる「パンク系」を「オシャレだ!」と思う人もいると思います。

正直言って、どんな系統のスタイルでも構いません。自分が自信を持って「これがオシャレだ!」と思えるスタイルを選択すれば、それば良いんです。実際、典型的な「100%アメカジ」とか「100%パンク」、「100%キレイめ」なんていうファッションはほとんどなくて、だいたいは「80%キレイめ+20%アメカジ」みたいな組み合わせなので、「スタイル・系統を選ぶ」といってもそう簡単ではありません。

筆者は自分の好みと万人受けとを踏まえて、これからも「キレイめ」なファッションを紹介していきますが、「絶対『キレイめ』じゃなきゃダメ!」というつもりは全くありません。

ただ、どんなスタイル・系統を選ぶにせよ、必ず、自分が「オシャレだ!」と思うスタイルを選ばなければなりません。

そして、どんなスタイルを「オシャレだ!」と思うのかが、その人の「個性」なんだと思うんです。

「他人の受け」を感じ取るセンス

「個性」とか「何をオシャレだと思うか」と言ってしまうと正直、こちらの意味での(ファッション)センスに、良し悪しはないように聞こえます。そして極論をすれば、筆者は実際にこの意味でのセンスには、正直良し悪しは無いと思っています。

ですが、この意味での「センス」、つまり「自分がどんなスタイルをオシャレな格好として嗅ぎ取るか」に加えて、「他人の受け」という発想を導入すると、(無理やり)良し悪し(というか「他人に受ける」か「受けない」か)をつけることができます。

「他人に受けるかどうかなんて関係ねえ!オレはオレの道を行くんだ!」というツワモノはこの際、放っておくとします(実際、そんなツワモノはこの記事なんて読まなくても我が道を行っていると思いますし)

上でも挙げた「オシャレとは何か」の記事でも書いた通り、筆者はファッションって、自分の好みもありますが、あくまでコミュニケーションツールというか、他人と関わりあってこそのものだと思うんです。

なので、やっぱり「他人からどう見られているか」、さらに言えば「自分の想い人にどう見られるているか」を意識せずにはいられないんですね。

そういう意味で言えば、センスは「自分が『オシャレだ!』と思う」というポイントだけではなくて、「他人に『オシャレだな』と思ってもらう」というポイントも含んでいることになります。

言い換えると、センスは単なる「個性」としてだけではなく、(特定されない「万人受け」にしろ、特定の誰かからの「受け」にしろ)「他人の受け」を考えるチカラとしても考えられるということです。

少し攻撃的な言い方になるかもしれませんが、より伝わりやすい言葉にしてみましょう。

ひとりよがりに「自分はこのスタイルが好きだ!」と真似をしたとしても、他人にそれを認めてもらえないのであれば、やっぱりそのスタイルは「ダサい」ということです。

そこでやっぱり、ある種のセンスとして、「このスタイルなら他人に受けるだろう」とか「このスタイルだと他人にダサいと思われるかもしれないな…」と、見極めていく必要が出てきます。それこそが、(ここで筆者が良し悪しをつけたい)ファッションセンスなんです。

よく「オレはセンスないから」というセリフを聞く、と上で書きましたが、このときそのセリフを言った人は、ここでの「他人の受けの見極め」という意味で「センス」という言葉を使っていると筆者は考えています。

つまり、「どんなスタイルとかどんなアイテムが、他人にオシャレだと思ってもらえるのかがわからない」という意味だと思うんです。もっと短いバージョンだと、「何がオシャレなのかわからない」という言い方もよく聞きます。

まとめ:「他人の受け」を感じ取るセンスを伸ばすために

最後に、この意味での「センス」を伸ばすためには何をしたら良いのか、を見ておきましょう。

まずは、「万人受け」するスタイルを学ぶところがすべてのスタートだと思います。

というのも、「自分の好み」と「他人の受け」とのバランスを取りつつ、自分が最終的にどんなスタイルを選択しようが、それは必ず(「着ぐるみ」とか「コスプレ」とかでない限り)万人受けするスタイルを基準に、アレンジを加えたものだからです。

これは、スタイルの名前(呼ばれ方)を考えればある程度わかります。

例えば、「カジュアル」は「あまりこだわらない」とか「ちょっとくずした」という意味ですが、そこには隠れた基準があります。やっぱり「別の何かに比べるとこだわらない・くずした」という意味なんです。そしてその基準は、一般に「キレイめ」(とか、最近だと「キレイめカジュアル」なんていうよくわからない)言葉によって言い表されているスタイルなんです。ここは、実は少し難しいんです。「キレイめ」も同じように、「カジュアルに比べるとキレイめ」という意味にもなるので。でも、基準が「カジュアル」の方にあるのか、それとも「キレイめ」の方にあるのか、と聞かれたら(筆者の予想ですが)多くの人が、「キレイめ」を基準だと答えると思います。

このような、「キレイめ」という万人受けするスタイルをまず正確に理解して、そこからの距離感で自分の好みのスタイルを位置付けることで、「万人受け」と「自分の好み」とのバランスが格段に取りやすくなります。

まず、騙されたと思って「キレイめ」のファッションを身につけてみてください(細かいことを言えば、本当は「理解する」だけで良いんですが、ちゃんと理解しようと思ったら、やっぱり自分が「キレイめ」スタイルを実践できるかどうか、トレーニングを積んだ方が手っ取り早いです)

そしてそこから、自分の好みだったり、あるいは、自分の想い人からの受けを狙ったりしながら、自分なりにアレンジ。

これは筆者の経験談というか経験則ですが、この「キレイめ」という万人受けするスタイルを実践できていない人で、筆者が「オシャレだな」と思う人はほとんどいません。また、「キレイめ」ではない別のスタイルで「オシャレだな」と思った人は、別の機会に「キレイめ」のスタイルをしているところを見ると、やっぱりちゃんとそのスタイルをモノにして(=着こなして)います。

「キレイめ」以外のスタイルが好みだな、と思っている方にとっては、面倒臭い回り道に思われるかもしれません。ですが筆者の思うところでは、実はこの道が一番の近道です。特にファッション系には、「進んでみたら断崖絶壁になってた」みたいな怖い道が多いので。

よく「学問に王道なし」と言います。地道な努力なしに、学問を体得することはできない、と言う意味ですよね。同じく筆者から、次の言葉を贈って、この記事を締めることにします。

オシャレに王道なし。

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