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注意
この記事は、
の続きにあたる、トップスのサイズ選びに特化した記事です。
一般的なサイズ選び・シルエットに関するオススメは、上記の共通編をご覧ください。また、具体的なボトムスのサイズ選びに関しては、以下のボトムス編をご覧ください。
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1. トップス・アウターのサイズ選びに入る前に
この記事では具体的なトップス・アウターのサイズ選び・シルエット作りについて書いていきますが、その前に一つだけ注意しておきたいことがあります。
サイズ選び・シルエット作りは、トップスよりもボトムスの方が優先度が高いです!
このシリーズの前記事にあたる
でも書いたように、初心者に最初にオススメなシルエットは、「スッキリ細め」のシルエットです。
この「スッキリ細め」シルエットをもう少し詳しく見るために、ファッション誌とかを読んでいてよく見かけるシルエット用語について少し説明をしておきますね。
1. 1 IラインとYライン
通常、コーディネートのシルエットは以下の三種類に分類されています。
- Iライン:上(トップス)も下(ボトムス)も細め
- Aライン:上は細め、下は太め
- Y or Vライン:上は太め、下は細め
いまいちイメージがつかみにくいと思うので、画像と合わせてみてみましょう。
Iライン
※参考画像(KnowerMag)
細身のトップス・アウターに、やっぱり細身のパンツを合わせた、一番単純な細身シルエットです。これが基本です。これにアレンジを加えることで、次のAラインやYラインができていきます。
Aライン
※参考画像(THE SARTORIALIST)
トップス・アウターは細身のままです。ただIラインに比べると、パンツがゆったりとした太めのボトムスです。アルファベットのAのように、下に向かって裾が広がっていくイメージですね。
Yライン
※参考画像(NAVERまとめ)
Aラインとは逆に、ボトムスを細めに保ったままでボリュームのあるトップス・アウターを合わせるのがYライン。上から下に向かって細くなっていくイメージがアルファベットのYとかVに近いので、このような名前をつけられています。
イメージがわきやすいように少し極端な例を集めてみましたが、だいたいはこの3つのシルエットがメンズファッションの基本になっています。
さて、問題は自分が目指すべきシルエットです。
筆者が思う初心者がまず目指すべきシルエット、つまり「スッキリ細め」のシルエットとは、「Iライン」もしくは「Yライン」です。
Iラインはまだわかると思います。上下ともに細め、というのはまさに「スッキリ細め」ですからね。
対して「Yライン」はあんまり「スッキリ細め」には見えません。Yラインで挙げた画像も、「スッキリ」というよりはどちらかというと「ゴージャス」な印象すら与えがちです。
ただ、このブログの読者層(として筆者が想定している)の大学生という点では、実は「Iライン」と「Yライン」、違いが出てきにくいんです。
そこには二つの理由があります。
(1)授業中など室内にいるときは、ゆったりめシルエットになるアウターを脱いでしまうから
(2)(大学生が一番よく使うであろうカバンの種類である)リュックを背負うと、アウターの広がったシルエットがあまり活かされないから
1つめはわかりやすいと思います。どれだけゆったりめのシルエットを出してくれるアウターを着ていても、室内に入って脱いでしまえばインナーしか見えないですよね。
2つめはもう少し細かい話です。筆者が通っている大学だけではなく、大学生たるもののリュック・バックパック率は(他の職業などに比べても)非常に高い。そしてリュックは左右両方の肩から脇にかけてストラップがありますよね。つまり、肩から脇の下にかけて、アウターの胴体の太さ(「身幅」という言い方をします)が抑えられてしまう。結果として、リュックを背負っているときにはアウターのボリュームが抑えられがちに、つまり背負っていないときに比べて細く見えてしまうんです。
このような理由で、たとえ「Yライン」らしいコーディネートで出かけたとしても、(特に大学生は)「この人、Yラインのコーディネートだな」と思われる確率は意外なまでに低いんです。
それに対して、ボトムスがゆったりめの「Aライン」は、アウターを脱いでも基本のシルエットはあまり変わりませんし、リュックを背負ったからといってボトムスが細くなるわけでもありません。つまり「Aライン」は大学生であろうがなかろうが、どんな場合でも「Aライン」らしくあり続けるわけです。
これをふまえると、これから目指していく「スッキリ細め」のシルエットは基本的には「Iライン」、そして(場合によっては)「Yライン」であるということがわかっていただけたのではないかとおもいます。
ボトムスの重要さ
ここまで、3種類のシルエットの説明(I, A, Yラインとその特徴)、そして目指すべき「スッキリ細め」のシルエットが「Iライン」や「Yライン」であることを説明してきました。
ここまでを踏まえると、最初に
サイズ選び・シルエット作りは、トップスよりもボトムスの方が優先度が高い
と書いた意味が少しずつわかってくるのではないでしょうか。
そうです。IラインやYラインを、対比したAラインと区別しているのはボトムスの細さに他ならないのです。
ボトムスが太ければ自動的に「Aライン」(あるいは上下ゆったり目、一般に「ヤンキー系」とか「だらしない」とか言われがちなシルエット)になります。
それに対して、ボトムスが細ければ自動的に「Iライン」or「Yライン」になる、つまり「スッキリ細め」シルエットになれる、というわけです。
そのため、トップスのサイズ選びは、「スッキリ細め」シルエットを作る、というよりもむしろ、
一般的に言われるトップスの「適正サイズ」を解説していくことになります。
つまり、「シルエット」重視で解説を加えた
に比べて、以下では、本当にというか単純に、「サイズ」重視でお話をしていくことになります。
「シルエットの話を聞きたかったのに」とか「オシャレになるんじゃねーのかよ、オレは自分の適正サイズくらい知ってんだよ」と思われた方は、他のオススメアイテム記事等を読んでいただけると嬉しいです。個人的には、そのような方にこそ以下の記事を読んでいただきたい、と思ってはいますが。
では、本題になる「トップスのサイズ選び」について見ていきましょう!
2. トップスのサイズ選び
トップスのサイズ選びにおいて、注目すべき箇所は以下の4つです。
- 肩
- 袖
- 身丈
- 身幅
2. 1 肩を合わせる
まずは肩です。これまで肩のサイズ感に注目してトップスを購入したことってありますか?
たいがいの人が「No」と答えるだろう、と筆者が感じるくらいには、肩のサイズ感が合っていないアイテムを着ている人は多いですね。そして肩のサイズ感は、洋服選びにある程度慣れてきても合わせるのが難しい。
ここでは画像を使って説明していこうと思います。まずは、ダメな例から。
※参考画像(seiyufan)
でも挙げた画像ですが、この二人組み、どちらもトップスの肩幅が自分の肩幅と比べて広すぎなんです。
「右の彼(チェックシャツ)がダボってるのはわかるけど、左の彼(紫のTシャツ)はまだ大丈夫じゃね?」
と思われた方!気持ちはわかります。気持ちはわかりますが、ここに留まっている限り「この人、なんか着こなしがなあ…」と思われ続ける可能性が大です!
では、どこまでタイトに合わせるのか。次の画像を見てください。
※参考画像(U-TONE.)
こんな感じです!言葉で説明すると、
腕の付け根の縫い目(胴体と袖を繋ぐライン)が肩関節と合っている
という感じ。でも、まだよくわからないですよね。
試しに、自分の肩関節がどこにあるのか、確かめましょう。
まず、どちらの肩でも良いので、ちょっと手でグリグリしてみましょう。
一番外にある骨のでっぱり、わかりますか?
※参考画像(ストレッチポール 公式ブログ)
この画像の、青い骨(肩甲骨)の一番外側です。
それが、トップスの縫い目(袖と胴体とのつなぎ目)が来るべき場所です!
ワイシャツの男性の肩が綺麗に合っていること、そして上のダボっとした二人の肩が合っていないこと、もう一度確認してみてください。
これまで意識していなかった方は、これからのアイテム選びにバッチリ役立てて見てくださいね。
「おっ!」と思うくらいに見た目が変わります。モテコーデのための、とっても大きな第一歩です!
2. 2 袖を合わせる
袖に関しては、これまでにも気を遣ってきたぜ!という方が多いと思います。
まず、袖の「長さ」について。
袖が長すぎるのは一番避けたいですね。大概「子供っぽい」と思われて終わりです。
むしろ、袖が長すぎて褒められるのはセーターやカーディガンを着た美少女の「萌え袖」だけです。
逆に、少し短いかな…程度であれば、腕まくりなどでごまかせるので、実は大した問題はありません。自慢ではありませんが、筆者も多少手足が長い体型をしているので、手持ちの長袖トップスはほとんど袖が短いです。でも指摘して来るのはオカンくらいなものです。
これを踏まえて、袖の長さに関しては、基本的には
腕時計が隠れる程度の長さであればOK
です。時計が隠れなくなったら「ちょっと短いかな…」と思ったら良いです。
また、これは気持ち程度ですが、スウェット(トレーナー)とかセーター、カーディガンの場合は、もう少し長めでも良いと思います。
ただ、男子が「萌え袖」をして可愛いのは戸塚彩加ちゃんくらいなものです。
※参考画像(Twitter)
「もう少し長め」といっても、「手のひらがちょこっと隠れる程度」にしておきましょう。「手のひらが半分隠れる程度」になるくらいなら、素直にもう1サイズ小さいものを選ぶべきです。
次に、袖の「太さ」について。
見落としがちですが、この「袖の太さ」、スッキリ細めのシルエットを作るときには超重要項目の一つです。
袖の太さが太すぎると、どうもオッサン臭くなります。これを防ぐために、
袖ぐり
という言葉を覚えましょう。
袖ぐりとは、下の画像の赤い点線が引いてあるところです。上で肩合わせの話をしたときに、「胴体と袖とのつなぎ目」と言っていたところです。
※参考画像(http://checkandstripe.com/sewinglesson/howto/m_howto_allium.html)
袖ぐりがなぜ重要かというと、袖ぐりの長さ(円周)によって、つまり脇がどれだけ大きく開いているかによって、袖の太さが大きく左右されるからです。
袖ぐりが大きほど袖自体は太くなり、逆に袖ぐりが小さいほど袖自体は細くなります。
もちろん、袖ぐりが小さすぎると、脇まわりがすごく詰まっていることになるので、腕を動かしにくくなります。なので、
試着してみて、脇が開きすぎていないか、また逆に、腕が動かしにくくないか
が、袖の太さが適正かどうかの、一つの基準になります。
この基準を満たしつつ、できるだけ袖が細いものを選びましょう。
2. 3 身丈を合わせる
最後に、身丈について見ておきましょう。
「身丈」とは簡単に言えば、「洋服の胴体の(上下の)長さ」のことです。
私服に関して言えば、この「身丈」、
ベルトがギリギリ隠れるくらいの長さ
が若々しく見えます。
逆に言えば、ジーパンで言うお尻のポケットが全部隠れてしまう長さは避けたいところです。
特にシャツに関しては、身丈が長すぎると「私服なのにビジネス用のシャツを着ているみたい」な感じがしてちぐはぐになります。
ビジネスシーンではシャツをパンツの外に出したりしないので、「シャツ出てるよ」状態を防ぐために、身丈を長めに作ってある場合が多いんですね。
基本的にはこれだけなのですが、注意点を一つ。
いわゆる「ロング丈」のトップス(特にカーディガン)は基本的に地雷の場合が多いです。
というのも、ロング丈のトップスはアニメキャラの三次元化(というか劣化コピー)のようなシルエットになりやすく、さらにアウターが選びにくくなるという欠点もあります(アウターは基本として、トップスより3cmほど長いものを選ぶと吉)。
トップスというわけではないですが、イメージはキリトくんみたいな感じ。
※参考画像(電撃オンライン)
まずは基本を守って、短めの身丈でスッキリとしたシルエットを作れるようにしましょう!
2. 4 身幅を合わせる
最後は身幅です。身丈が(上下の)長さなのに対して、身幅は名前の通り(左右の)太さ、ですね。
サイズ選びの記事なので一応ちゃんと書いておく必要があるとは思いますが、
身幅については、極端でなければ多少の太い・細いのどちらもあまり気になりません。
もちろん「スッキリ細め」を目指しているので、「できるだけ細め」を選びたいのですが、
着る人の体型(特にぽっちゃりさん)によっては、身幅が細めのアイテムを選ぶと逆に体型の幅が目立ってしまう、というような事情もあります。
極端に身幅が太いものは、裾がダラっと垂れて長さに影響するのであまりオススメしません。
逆に極端に細いものは、パツパツ感が出てしまい、体型がモロに見えてしまうので、こちらもあまり推奨できません。
身幅について一番神経質になる必要があるアイテムはシャツでしょう。
シャツの身幅については、いろいろなメーカー・ブランドがサイズとは別に複数種類用意していることが多いです。
その際には、いわゆる「スリムカット」みたいなものを選ぶと良いでしょう。胸のあたりからウエストあたりにかけて、すこしくびれるようなシルエットのものです。
このカットにすると、シャツをパンツインするときも、パンツの外に出すときにも、どちらにも対応してくれます。
※ただ、上で書いたように、身丈が長すぎるものはビジネス感があってちぐはぐになってしまうので避けましょう。
「スリムカット」に比べて少し太めの「ノーマルカット(クラシックカットとかボックスカットとも)」も、パンツの外に出すのであればあまり問題ないと思います。
ただ、「ノーマルカット」のような身幅が広めのものは、パンツインすると明らかな「ベルトで締めました感」が出てしまう(結果ちょっとオタクっぽくなる)ので、パンツインするのは諦めた方が良さそうです。
最後に
長くなってしまいましたが、今回はトップスのサイズ選びについて書いてきました。
基本的に目指すべき「Iライン」や「Yライン」を達成するために、そして何より、ダボっとしただらしない格好を脱出するために、
ぜひトップスのサイズ選びにも、気を遣ってみてください。