参考画像(bshop-inc.com)
メンズファッションの定番中の定番アイテム、ボーダーのカットソー。定番だけに、「大学に着て行ったら友達と被った!」とか「研究室の先輩と被ってなんか気まずい…」といった事態に陥りやすいアイテムでもあります。
でもそれは逆に言えば、それほどまでにボーダーのカットソーが便利なアイテムだということ。この記事では、そんなボーダーカットソーの魅力と、「被った!」と感じられにくい選び方を紹介します。
被るけど!それでも着たい!ボーダーカットソー無しには生きていけない!
と思ってもらえれば幸いです。
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なぜボーダーカットソーは被るのか。
ボーダーカットソーは被る。コピペしているかのように被る。
これまでに、半袖・長袖の区別をおいておくとして、ボーダーのトップスを着たことがない、という方はほとんどいないと思います。
そして、特に20代、大学生のみなさんは、自分のスタメン服の中に少なくとも1着くらい、ボーダーのトップスが入っているのではないですか?
参考画像(twitter.com)
ホント、絶妙に被る。「量産型大学生」扱いされるのもよくわかる、安定の重複度合いです。
マジで「ctrl(⌘)+ C」からの「ctrl + V」を連打している[1] かのような被りやすさです。
[1]「ctrl(⌘)+C」は「コピー」、「ctrl+V」は「ペースト」のショートカットです。ちなみに「ctrl+X」は「カット(切り取り)」のショートカットです。ご存知なかった方は便利なので是非使ってください。
ここまで被ると、疑問に思いませんか?
––––「なんでこんなに被るんだろう??」
ボーダーカットソーが被る理由はちゃんとあった。
ボーダーカットソーがこんなにも被る理由は、ちゃんとあります。
まとめてみると以下のような感じ。
- 1枚でも着られるし、重ね着でも使える。
- 着られる時期が長い。
- カジュアルな服装からキレイ目な服装まで対応してくれる。
- 手に入りやすい。
- ボーダーという柄が、柄としては比較的シンプル。
まず、ボーダーカットソーは、もちろん半袖のものもありますが、多くは長袖(や七分袖)です[2] 。
[2]下のオススメ紹介では、半袖のものも含めていますが、やはり定番は長袖・七分袖でしょう。
ここで、「長袖のTシャツ・カットソー」を「半袖のTシャツ」と比べて考えてみましょう。
半袖のTシャツは、基本的に1枚で着られる時期が限られていますよね。暑い時期だけ[3] 。
[3]もちろん重ね着をしたり、時期によっては下着として使ったりもできるので、半袖Tシャツだって年中活躍してはくれますが、特に冬は、Tシャツの柄が表に出てくるような着方はしないですよね。
それに対して長袖のカットソーは、春・秋という2つのシーズンで、活躍してくれます。単純に「着られる時期が長い」というのが、(ボーダーの)カットソーが被る理由の一つでしょう。
でもそれなら、「長袖のカットソー」が被る理由にはなっても、「ボーダーのカットソー」が被る理由にはならなさそうですよね。
ここには、「長袖」という要素の他に、「ボーダー」という柄の要素が密接に関わってきます。
「ボーダー」つまり「横シマ」という柄は、「柄としては絶妙にシンプルな柄」です。
「無地」でもなく、「ゴチャゴチャして見える柄」でもない。
セクシーなロックTシャツのような、「何となく見ていて不安になる柄」でもない。
「ストライプ(縦シマ)」や「チェック」と同じように、「ボーダー」という柄は、無地と違って柄ではあるけど、その中では一番シンプルな柄として位置付けられるでしょう。
参考画像(uniqlo.com)
そして、「無地の長袖Tシャツ・カットソー」って、着方を一つ間違えると、何となく下着っぽかったり、部屋着っぽくなってしまいがちです。上手に着こなすのがとても難しいんですね。だから、長袖のカットソーって、ちょっとくらい柄が入っていて欲しい。
こういった
無地は下着っぽくなるのが嫌だから避けたい + 柄がうるさいモノではなくシンプルなモノがいい
という二つの希望を、絶妙なバランスで叶えてくれるのが、ボーダーのカットソーというわけです。
こうやって解説してみると「なぜ多くの人がボーダーのカットソーに殺到するか」そして「なぜボーダーカットソーは被るのか」が分かっていただけるのではないでしょうか。
そして、今まで何となくボーダーのカットソーを選んでいた方も、あるいはボーダーのカットソーを着たことがない「ボーダーカットソー童貞」の方も、ボーダーカットソーの魅力に少しずつ
「えっ…なかなか良いんじゃね…??」
と感じてくださっているのではないでしょうか。
ボーダーカットソーで「被った!」感を抑えるために
さて、そんな魅力的なボーダーカットソー。
唯一の欠点である「被る」という問題を、どのように解決してあげればよいのか。それが次の、そして真の課題であり、解説もここからが真骨頂です。
まず、最初に諦めておいてほしいことがあります。それは「ボーダーカットソーが被る」という事実それ自体を避けること。
ここから解説を進めていきますが、「ボーダーカットソーが被る」というそのこと自体が無くなって、あなた以外の人がボーダーを着なくなる、ということはありません。というか、ありえないですよね、そんなこと。
なので、ここからの解説はあくまで、「ボーダーカットソーとしては被っているんだけど、何となく許せてしまう」とか「被ってはいるけど、あんまり被っている感じがしない」ようにするための手段です。
それでも、今まで何となくボーダーカットソーを着て、何となく「被った!」と思っていた方にとっては、劇的な変化を生むことになると思います。早速見ていきましょう。
「被る」率が高い色を把握しておこう。
「ボーダーのカットソー」自体にはたくさんの色がありますが、「被った!」と思われる色使いは、よくよく見てみると実はとても限られています。
そこで「被った!」と思われやすい(=思いやすい)色、つまり「みんなが着ている色」を把握して、そうではない色をチョイスすれば、「被った!」というハプニングが起きにくくなるハズ。
「ハズ」というか実際、劇的にハプニングが減ります。
白 × 青系統(青・紺・水色など)
「ボーダーのカットソー」という言葉を聞いて、一番最初に思い浮かべるのは、何色のカットソーですか?
参考画像(muji.net)
どこのお店に行っても必ず並んでいて、そして着ている人も多い。他のどの色と比較するまでもなく、「ボーダーのカットソー」といえば青系統の色を思い浮かべるかたが圧倒的に多いと思います。
ボーダーのカットソーはもともと、フランスを中心として漁師さんや水兵さん、つまり海に関わる仕事をしていた人によく着られていた歴史をもっているようです。
そのため、こういったボーダーのカットソーは「フレンチ・マリンスタイル」などと呼ばれるファッションに分類されます。
古臭いイメージかも知れませんが、こんな感じ。
参考画像(shopping.yahoo.co.jp)
青や紺というより、水色と言ったほうが正確でしょうが、どちらにせよ青系統の色が強くイメージに残っている方は多いはずです。
そしてもう一つのポイントは、青系統の色と組み合わさっているのが、白(あるいは白っぽい色)であるということ。
ベースの白が、真っ白じゃない、少しベージュがかった色だったりするかもしれませんが、「白 × 青」という色は鉄板中のテッパンでしょう。
白 × 赤系統(赤・ワインレッドなど)
白 × 青ほどではありませんが、これもよく見かける、白 × 赤。
上で見た、量産型大学生の画像でも、赤系統を着た人が2人いましたね。
また、純粋な白 × 赤 ではありませんが、画像の右から2人目の人のような、「青と赤が互い違いになっているタイプ」も、よく見かけるのではないでしょうか。
ちなみに筆者も持っています、白×赤のボーダー。
青系統の中でも、紺色などと比べて、赤は鮮やかで見映えがしやすい色なので、少しアクセントを付けたいときには重宝する色なんですね。
そして再度注目しておきたいのが、「やっぱりベースの色は白である」という点。
この画像の4人、全員が「白ベースのボーダーカットソー」なんですね。
「どうやら白ベースで、青や赤系統の線が入っているタイプのボーダーカットソーは被りやすい」
ということが分かっていただけるのではないかと思います。
じゃあ、被りにくい色はどんな色?:筆者のオススメカラー
白 × 青や白×赤といった色の他にも、ボーダーカットソーには様々な色があります。
参考画像(st-james.jp)
もちろんその多様なカラーリングの中には、着こなしやすいものから、なかなか着こなすのが難しいものまであります。
そこで、比較的着こなしやすいものを厳選し、筆者のオススメカラーとして紹介することにしましょう。
紺 × 深緑
参考画像(tigersbro-online.com)
※商品リンクは記事下にまとめてあります。
上で、「白ベースは被りやすい」ということを確認しました。
そこで一着目は、白ベースではない、全体的に落ち着いたダークトーンの色味を紹介。
紺色と深緑は、ボーダーに限らず大変相性の良い色です。下の画像のようなチェックの柄も、よく見かけますよね[4] 。
参考画像(uniqlo.com)
[4]このような紺・緑のチェック柄を、特別に「ブラックウォッチ」と呼んだりもします。
明るい色の組み合わせでもないですし、色どうしのコントラストも強くないので、ボーダーでも(そしてもちろんチェックでも)あまり主張の強い感じにはなりません。
「どうだ!ボーダーだぞ!」という主張が強くないからこそ、逆に「被った!」とも感じにくい、ということですね。
奇をてらったタイプの色使いではないので、非常に使いやすいカラーリングです。
黒 × 茶
参考画像(sotre.village1986.com)
※商品リンクは記事下にまとめてあります。
こちらは少しコントラストのはっきりした組み合わせですね。黒 × 茶色です。
はっきりボーダーだとわかる色の組み合わせですが、ベースの色が黒なので、白 × 青や白 × 赤の人と被っても、「いやいや、色がぜんぜん違うじゃないですか」と感じやすい色使いです。
また、上の紺 × 深緑の場合でもそうですが、基本的に暗い色は収縮色と言って、全体的に細く見える視覚効果があります[5] 。
[5]逆に白などの明るい色は膨張色と言い、大きく(太く)見えやすい効果があります。
そのため白 × 青や白 × 赤と比較しても、スッキリ細めにシルエットを形作ることができそうですね。
黄色 × 白
参考画像(item.rakuten.co.jp)
※商品リンクは記事下にまとめてあります。
濃紺のジーンズや黒のスキニーなど、暗い色のパンツを履く場合には、トップスを明るい色にして、アクセントにしたい場合もあると思います。
そんな膨張色の中では、黄色がオススメ。
明るい色ではありますが、必要以上に攻撃的な色というわけでもないので、意外なまでに着回しやすい色です。
また、あまりコントラストの強くない色の組み合わせにしたことで、こちらもボーダー感が少し薄められ、「被った!」感が出にくいようになっています。
特に春〜夏の季節には、気分も上がる明るい色を着たいですよね。そんな時の強い味方になってくれるはずです。
番外編:そもそもボーダーをやめちゃう?
「そんな根も葉もない」と思われるかもしれませんが、これまでボーダーのカットソーをある程度愛用してきた方の中には、
「ボーダーにこだわってるわけではないけど、これまで着てきたボーダーカットソー、生地が丈夫ですごく着やすかったんだよね」
という方もおられるのではないでしょうか。
筆者も同じく、少し厚手のしっかりした生地に惚れ込んだ者の一人です。
そんな方は、ボーダーにこだわるのではなく、生地そのものにこだわってしまうのも一つの選択です。そして選択すべきなのは、あえての「無地」。
参考画像(item.rakuten.co.jp)
セント・ジェームズやオーシバルなど、ボーダーのカットソーを多く販売しているブランドには、ほとんど必ずと言っていいほど、無地のモデルもあります。
「わざわざ被りやすいボーダーを選ぶ必要もないか…でもあのカットソーは着たいんだよな〜!」
とお悩みの方は、いっそのこと無地メインに乗り換えてしまうのも一つの手かも?
「被った!」感を抑えて、ボーダーカットソーを全力で楽しもう!
日本中で、そして世界中でもこよなく愛される定番トップス、ボーダーのカットソー。
これまで「被った!」とか「被るから嫌!」と思って手をのばすのをためらってきた方も、苦汁をなめつつ着続けてきた方も。
「被りやすい色」を避けて上手に着こなしてあげることで、「量産型ボーダーカットソー男子」を一歩抜け出して、「オシャレボーダーカットソー男子」になりませんか?
オススメ商品リンク
商品リンクでは、基本的にセント・ジェームズのカットソーを紹介しています[6] 。
[6]もう一つ、有名なブランドにオーシバルもありますが、筆者の個人的な好みとして、生地がしっかりしているセント・ジェームズを選択しました。
もちろんカラーは様々ありますし、季節限定カラー・ショップ限定別注カラーがあったりもするので、ぜひ色々探してみてください。
紺 × 深緑
黒 × 茶
画像は違う色ですが、リンク先にはちゃんとあります(2019年6月現在) 。