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はじめに
今回は、「トータル・コーディネート」というテーマで、
- それぞれのアイテムを購入するときの選び方
- 購入して以降の、手持ちのアイテムとの組み合わせの仕方
に当てはまるようなお話をしていこうと思います。
「オシャレって、良さげなトップスに良さげなボトムスを合わせて、良さげな靴履いてればいいんでしょ?」
と考えておられる方は多いのではないでしょうか。
しかし同時に、
「カッコ良いものとカッコ良いものを合わせたはずなのに、なんかパッとしない(or 見るからにダサい)格好になっちゃった!」
※参考画像(無料ゲームタイム)
上記サイト内のフラッシュゲームで、筆者が友人に「オシャレなトップスといえば?」等の質問をしながら作成しました。
とお悩みの方も、これまた多いのではないでしょうか。
今回のテーマである「トータル・コーディネート」というのは、まさにこのお悩みを解決してくれるキーワードです。早速見ていきましょう。
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「トータル・コーディネート」と「モノ萌え」
「トータルコーディネート」という言葉は、ある程度の方にとって聞き覚えのある言葉ではないかと思います。
ただ、その言葉の意味となると、多くの方が「ふんわりとイメージはできる気がするけど、イマイチはっきりとはわからない」と答えられるのではないでしょうか。友人に聞いてみたところ、「『トータルコーディネート』は『確定申告』くらい何やってるかわからん」との回答をもらいました(笑)
ふんわりとしたイメージについては、決して掴みにくい言葉ではないでしょう。
「アイテムの組み合わせを決めるときに、全体を考えよう!」
くらいの意味であることは、ある程度共有されていると思いますし、筆者も反対するつもりはありません。
ただ、この「トータルコーディネート」、実際に自分の服を選ぶときにどれぐらい実践されているでしょうか?
筆者の考えでは、あんまり実践されていないのではないかと思います。
もし「トータルコーディネート」がしっかりと実践されていれば、上で挙げたような「カッコ良いものとカッコ良いものの組み合わせが、なんかパッとしない」というお悩みは出てくるはずがないのです。
ここでは、「トータルコーディネート」の意味(というか内実)をはっきりさせるために、この発想の対極にある「モノ萌え」と比較してみようと思います。
「モノ萌え」とは、
あるアイテムを単品として「カッコ良い!」「カワイイ!」と思って、それだけを理由にそのアイテムを購入したり、コーディネートに取り入れたりすること
です。
購入するときのことを考えると、「衝動買い」に近い買い方ですね。
「うんうん、普通だね。」「そりゃそうでしょ」と思われた方にこそ、この記事をじっくり読んでいただきたいです。
「トータルコーディネート」を目指すときには、そしてそれを通じてオシャレの仲間入りをするには、まずこの「モノ萌え」とオサラバしなければなりません。
「モノ萌え」とおさらばしよう!
オタクのファッションは全体を考えず1品1品好きなものを選んで買うから「髪型はおとなしいのが好き、ワンピースもバックも柄物が好き、でも靴は歩きやすいのが好き」や「好きな色や柄をつい買っちゃう」結果フルコースならサラダ・麻婆豆腐・ボルシチ・ティラミスみたいになるって話をしていました。
— しゃど(節食を心がける) (@syadoyama) 2016年7月21日
オタクファッションわかるわ〜。全てのアイテムが主役みたいになっちゃうwww
— ぴこり🐣 (@pikolynosuke) 2016年7月21日
なぜ「モノ萌え」とのおさらばをオススメするのか、つまり「モノ萌え」の困った点は何か。
RPGを例に考えてみましょう。
RPGをプレイするときに、みなさんはどのようなパーティを組んでダンジョンに挑みますか?
「モノ萌え」でいう「萌え」、つまり「単品としてのカッコ良さ」を「(物理)攻撃力」だと考えてみると、
「モノ萌え」に基づいて組まれたパーティは、攻撃力の高い「戦士」だらけのパーティになるはずです。
※参考画像(徒然ゲームブログ……)
「戦士だらけ」の画像がなかったので「女戦士だらけ」にしてみました
果たしてそのパーティ、ダンジョンをクリアできるでしょうか。なかなか難しそうだと思いませんか?
「オレだったらちゃんと白魔道士とか僧侶とか連れて行くもんね」と言いたくなりませんか?
それが「トータルコーディネート」です。
攻撃力が高く、相手のHPを削るのが主な役割の「戦士」と同じくらい(時にはそれよりもよほど)、重要な別の役割を持っているのが回復役の「白魔道士」ですよね。
このように、パーティのジョブバランスを上手に調整してやることが、RPGをプレイする時には不可欠です。
もちろん、RPG以外でも、例えばスポーツでも、「フォワードもいればディフェンダーもいる、ゴールキーパーもいる」とか、「1番バッターから9番バッターまでをパワーヒッターで揃えるとロクなことがない」とか、同じような事例はいくらでもあります。
「無課金ユーザー, Bokete」で検索すると、バランスの悪さが画像でいろいろ出てくるので、イメージの参考になるかと思います。
「無課金なめんなよー!」
「無課金だが、激レア装備が一個出た」
※参考画像(bokete)
あなたもできる!トータル・コーディネート
話をファッションに戻しましょう。
あるアイテムが、それ単体としてカッコ良かったり可愛かったりしても(=攻撃力が高かったとしても)、そのようなカッコ良いアイテムばかりで作られたコーディネート(=パーティ)に待っているのはパーティ全滅、バッドエンド(=「ダサい」)です。
※参考画像(レトロゲームズ)
手持ちの他のワードローブ(スタメン服)との組み合わせを十分に考慮しながら、
また、自分の髪型や目指すスタイル(キレイめなのかカジュアルなのか、それともモード系なのか)を考慮しながら、
欲を言えば、自分のキャラに至るまでの全体を見渡しながら、
いま手に取った、目の前のアイテムがどのように活きてくるのか、どう役立つのかを考えていくのが「トータル・コーディネート」です。
街を歩いていると、ネットでオンラインストアを見ていると、「あ、あのアイテムいいな」という機会に出会うことは決して少なくはありません。
しかし、そこでグッと我慢です。「モノ萌え」で選んでしまっては、バッドエンド確定みたいなものです。
本当にこのアイテムを自分のスタメン服の中で役立てられるのか、パーティやチームの監督になったつもりでよくよく考えてみてください。
最初は「地味」になることから!
筆者が思う、トータルコーディネートを考えるときの2つのコツは、
(1)最初は派手なアイテムをいれない
ことと、
(2)落ち着いた色だけで組み合わせを作る
※ただし、全部のアイテムを同じ色にはしない
つまり、すべてのアイテムを、なるべく抑えめに組み合わせることです。
色に関して言えば、落ち着いた色とは黒・茶色・ベージュ・グレー・白・紺・カーキといったところでしょうか。
原色に近い赤・青・黄色・緑・ピンク・オレンジ・紫などは、最初は扱いが難しい色とカウントして良いでしょう。
柄という観点から言えば、前にも書きましたが(↓)、「無地」のアイテムを増やすことになります。
「そんなの、結局地味になっちゃうじゃん」と思われるかもしれません。
これについては、
- 「地味」が作れないコーディネートで「オシャレ」を達成するのは至難の技
- 最初に「地味」なアイテムを揃えることで、のちのち派手なアイテムを活用する下地を作る
という二つのポイントから、最初は少し我慢してみるべきだと思います。
※参考画像(スプートニクス)
この画像を見て、「オシャレだな」と思われる方は多いかもしれませんが、「地味だな」と思われる方はそうはいないはずです。
さらに、メンズファッションの最初の目標としてよく掲げられる「キレイめ」というジャンルは、他のジャンルに比べても圧倒的に「目立たないアイテム」でコーディネートされることが多いジャンルです。
つまり、「キレイめ」ファッションの大部分は、「地味なアイテム」で作られているのです。筆者が思うに、「キレイめ」ファッションは80%の「地味」と20%の「スーツっぽさ」でできています。
まずは、全力で「地味野郎」になりましょう。派手で目立てる「オシャレメンズ」になりたい方も、そうなるのはその後で十分です。
そして実際、筆者が「オシャレだね」と褒めてもらえるようになったのは、いま思えば「地味野郎」を徹底していたときでした。その後、自分の好みに合った派手めなアイテムを着るようになると、「オシャレ」が3割で、むしろ「派手だね!」が7割くらいになりました。
トータルコーディネートに取り入れやすいアイテムたち
さて、ここまで読んでいただけた方には、今回のテーマである「トータルコーディネート」というものがある程度スッキリとわかっていただけたのではないかと思います。
ここからは、そのトータルコーディネートに基づくワードローブ(スタメン服)に取り入れやすいアイテムを紹介していきます。
トップス
まずはトップスから。
これまでに書いてきたように、できるだけ目立たない落ち着いたアイテムを選択していきましょう。
トップスというと、
- Tシャツ(カットソー)
- シャツ
- パーカー
- カーディガン
- セーター
あたりが浮かびますよね。
その中でも太字にしたTシャツとシャツは、「重ね着」される率が圧倒的に高いアイテムです。おそらくTシャツ・シャツの次がカーディガン、その下にパーカーです。セーターを重ね着に活かせるようになったら、もう十分に中級・上級者と言ってよさそうです。
重ね着をされるということは、いわゆる「インナー」として、それだけ人目にさらされる率も上がるわけです。
まずは、ここから落ち着いた、シンプル(=地味)なアイテムに変えていくのが良いと思います。
〜シャツ〜
簡単なのは「シャツ」のほうです。常に「できるだけベーシックに、できるだけ地味に…」と呪文を唱えながらいきましょう。
シンプルで落ち着いており、それと合わせてよく「女子受けナンバーワン!」を叫ばれるシャツ、それが
オクスフォードボタンダウンホワイトシャツ
※参考画像(男前研究所)
です。なんかスターバックスでオシャレなコーヒーっぽい何かを注文したときにスタッフさんが叫ぶ呪文を唱えたみたいで、こっぱずかしい気持ちになりながら書いていますが、ようは「白シャツ」です。
オクスフォードとは、生地の種類のことで、シャツにしてはしっかりと厚みがあって、ガシガシ洗濯を繰り返してもヘタってこない、優秀な生地です。
ボタンダウンというのは、襟(えり)をボタンでくくりつけることができるタイプ。襟のデザインの名前ですね。こんなイメージです↓
※参考画像(customlife)
様々なブランドで(それこそ様々な値段で)売られています。詳しくは
「ファッション初心者が最初に買うべきおすすめトップス」(工事中)
をのぞいてみてください。
「女子受け」という観点からすると白が選ばれがちなようですし、筆者も「最初の一着」としては白をオススメしますが、薄いブルーとか、(派手と思われるかもしれませんが)薄いピンクなどは、十分に「落ち着いた」アイテムです。ワードローブを決める最後の段階になって、結局シャツが1枚だけ、という状況は考えにくいと思います。最低2〜3枚は欲しいところです。その2枚目、3枚目にブルーやピンクといった「少し遊びを効かせた」シャツを入れてみるのも、良いかもしれません。
〜Tシャツ・カットソー〜
Tシャツやカットソーは、シャツと比較しても枚数が多くなると思います。
一枚で着ることもできますし、シャツやパーカーに合わせるインナーとして、アイテム選びによってはアンダーウエアとしても使うことができます。
上で書いた白シャツとの相性という意味でいうと、手持ちが白いTシャツやカットソーばかりだと、なかなか白シャツを羽織るのは難しそうですよね。白×白になってしまうのであれば、そのときにインナーになるTシャツはある程度色のついたもの(白シャツ×黒Tとか白シャツ×グレーTとか)であってほしい。
個人的には、無地のTシャツとして何枚か、黒・紺のものを持っていると便利だと思います。
グレーのTシャツは、季節によってはとても使いやすい便利なアイテムですが、たくさん汗をかく夏には、汗の跡が目立ってしまいがちです。それに対して黒や紺は汗の跡が目立ちにくいので、最初に手に入れるTシャツとしては黒・紺がオススメです。
汗の跡が目立ちにくいという点でいうと、白もオススメです。
ただ、上で書いた「白×白」の問題とあわせて、無地の白Tシャツはシルエットなどのバランスをうまく整えてあげないと「下着っぽく」見えてしまうこともあります。黒・紺のTシャツの方が優先度が高め、と言うことができそうです。
まとめると、Tシャツ・カットソーに関しては、少なくとも無地に絞って考える限り、
黒 = 紺 > 白 > グレー
というような優先度になると思います。
筆者の着用アイテムを一つ、載せておきますね。
価格:3,240円 |
サイズ・シルエットに関しては「サイズ選びに関して(3):トップス編」(工事中)をご覧ください。
ここまで、基本的には半袖のTシャツを想定しながら書いてきましたが、長袖のTシャツ・カットソーは重ね着を考えなくても良いので、特に春〜初夏にかけてはとても便利です。
筆者も5枚ほど持っていて、4月中旬〜6月くらいまでは長袖カットソーで無双してます。
長袖のカットソーに関しては、以下の記事を書いたので、そちらも参考にしてみてください。
http://datsuota-mens.site/2018/05/20/post-68/
ボトムス
ボトムスに関しては、基本的には
にも書いた通りです。
特にブラックスキニーは「キレイめ」にも「カジュアルめ」にも対応してくれる超便利ボトムスなので、最初の一本には最適だと思います。
JB0450 9.5OZチノ セルヴィッチ テーパード (ブラック), Japan Blue
サイズ選びに関しては、
をご覧ください。
最後に
少し長くなりましたが、今回は「トータル・コーディネート」というテーマで、アイテムの組み合わせについて考えてきました。
最初は「地味なのもなあ…」と思われるかもしれませんが、落ち着いたアイテムをはじめにしっかり揃えておくことで、そのあと、自分の好みに合わせてアレンジしていけます。
「キレイめ」へのはじめの一歩として、「落ち着き」を目指した基礎固めの一貫として、最初の「地味さ」と上手に付き合えるようになりましょう!