夏のファッションアイテムとして、絶対に避けられないのがサンダルですよね。今回は、サンダルのように気軽に、そしてサンダルにしては上品に、というテーマで、ビルケンシュトックの商品を紹介していきます。
※今回は、筆者の物欲日記という側面が強い記事になっています。とはいえ、紹介するビルケンシュトックのシューズ・サンダルは、誰にとっても非常に使いやすいモノなので、お楽しみいただければと思います。
■合わせて読みたい:
→ 絶対にハズさない!オススメのメンズサンダルとコーディネート紹介 Part. 1
※ Part. 2 と Part. 3 もあります。
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夏だ!サンダルの季節だ!
今回は筆者の物欲日記として、前置きが少し長くなってしまいました。飛ばして直接ビルケンシュトック製品の紹介をご覧になる場合はこちら(2ページ目)へどうぞ。
サンダルってカジュアルになりがち。。
梅雨も後半。今年もいよいよ、夏本番を迎える時期になってきました。半袖一枚、それでも晴れた日は外に出ると暑い…。家にいる間も、窓を開けるかエアコンをかけるか、迷っている方も多いのではないでしょうか。
こんな時期になると、がぜん欲しくなるファッションアイテム、それがサンダルです。
でも、最近筆者は悩んでいました。
「サンダルってカジュアルすぎて、ちょっとパリッとした格好をしたい時に履きにくいのよな…」
そうなんです。特にここ3年ほど爆発的に流行している、スポーツサンダル(スポサン)。
街履きもOK、濡れてしまうようなレジャーでもOKという汎用性の高さもあってとても便利なアイテムですが、やっぱりパリッとしたキレイめの格好とは、あまり相性が良くないですよね。
最近では、多くのスポサン愛用者が、いわゆる「ハズし」としてキレイめの格好にスポサンを合わせています。それ自体を批判するつもりはありませんが、結果としてキレイめの格好が「カジュアルダウン」してしまうことも確かでしょう。
筆者もスポサンの王道ブランド、TEVA(テバ)のサンダルを持っています。
Tシャツにジーンズ、みたいなカジュアルな格好にはとても相性が良いので、大学に行ったり、そこらに買い物に行ったりする時には重宝しています。
まだ「買い替え」というほどに履き古してもいないので、引き続き夏には活躍してほしいところ。
ただ、キレイめの格好をあまり崩さないサンダルが(追加で)欲しいな〜という、ある意味では贅沢な悩みを、現在筆者は持っています。
■スポーツサンダルに興味がある方はこちらへどうぞ。
→ 絶対にハズさない!オススメのメンズサンダルとコーディネート紹介 Part. 2 (スポサン編)
筆者のターゲットとなるサンダルの条件:アルバイトで履いていたい!
というわけで「キレイめのサンダル」です。
「キレイめのサンダル」というと、最初に思いつくのがレザーサンダルです。
これはJUTTA NEUMANN(ユッタ・ニューマン)という知る人ぞ知る高級ブランドのサンダルお値段なんと5万円オーバー!!!!!! ですが、「セレブリティのリラックス・リゾート」みたいな印象すら漂いますよね。
ただ、筆者の置かれた状況からすると、こういったレザーサンダルは、ちょっと適していないんです。
現在筆者は、いわゆる塾講師のアルバイトをしています。アルバイト先の業務規程、服装に関してはアルバイトをいくつかしたことのある方にはお馴染みでしょう、 「清潔感のある服装」とあります。
塾講師だとスーツを求められることも多いので、その意味ではガチガチではないと言うこともできかもしれませんが、それでもさすがにジーンズやサンダルで行くのは気が引けます。
それでも、サンダルは楽です!革靴やスニーカーと比較しても、足にある程度の余裕がありますし、何より蒸れにくい。
革靴で授業をこなした後の夜に、帰宅して靴下を脱ぐとムーンと嫌な臭いが…という状況はぜひ避けたい!
というわけで、今回のターゲットとなる条件は、以下の2つになりそうです。
- サンダルらしく、足に余裕があって、蒸れにくい。
- サンダルだけど、あまり肌の色が露出しておらず、落ち着いた大人っぽい見た目。
このような、一見相反するような条件の下でリサーチを進めた結果、それを高レベルで満たしてくれそうだ!と思えたのが、ビルケンシュトックのいくつかのモデルだった、というわけです。
というわけで、前置きが長くなりましたが、お待たせしました。
ビルケンシュトックの「サンダルと靴のあいの子」たち
ビルケンシュトックとは
ビルケンシュトック(BIRKENSTOCK)は200年以上の歴史を持つ、ドイツのブランド。靴のインソール(中敷き)のメーカーとして設立されましたが、現在ではサンダルがメインの商品となっています。
世界中で人気を博しているビルケンのサンダルですが、人気の秘訣はインソールメーカーとして培ったフットヘッドの品質。
土踏まず部分をしっかりとサポートしてくれたり、かかと部分をカップ状にしてホールド感をアップさせてくれたりと、まさに「至れり尽くせり」の極みのような履き心地です。まさに「オシャレな健康サンダル」。
それだけに、医療現場等での使用者も多く、街履きから職人さんまで、世界中で多くの愛用者がいます。
「サンダルと靴のあいの子」なモデルたち
ビルケンシュトックは、現在スニーカーやブーツも販売しており、サンダルに限らない様々なモデルがあります。
そんなビルケンシュトックのモデルの中でも、今回注目するのは「サンダルと靴のあいの子」。
微妙な表現ですよね。
一応ビルケンシュトックの公式サイト(ドイツの) を調べてみると、今回紹介するモデルはすべて「半靴」(Halbsschuhe) というカテゴリーに並んでいました。日本の公式サイトでは単に「シューズ」とあるので、ちょっとイメージが違いますね。
英語だとLow-shoesとあるので、「短靴」と訳した方が良いかもしれませんが、今回の「あいの子」感を強調するためにも「半分靴で半分サンダル」という「半靴」を推しておきます。
ともあれ、紹介するのはこの二つ。
上の靴紐があるタイプが「モンタナ (Montana)」、下のベルトのタイプが「ロンドン (London)」というモデルです。
どちらも、「半分サンダル、半分靴」という名に恥じず、たとえ裸足で履いたとしても、足の殆どの部分が覆われ、肌の色が露出することはほとんどなさそうです。
またどちらのモデルも、見た目が少し革靴っぽいイメージですよね。これもアルバイトで服装を絞られている筆者には嬉しいポイントです。
二つのモデルを比較しながら、それぞれ見ていきましょう。
モンタナ (Montana)
まずはモンタナから。靴紐があるモデルのモンタナは、パッと見では少しマウンテンブーツっぽいイメージです。靴紐が均等な幅では通っておらず、さらに普通の革靴と比べて紐を通す穴(ハトメ)の間隔が横に広いのが特徴。
上から見ると、紐が横幅をもって通っていることがよく分かると思います。全体的にポコッとした横幅のあるモデルで、何となくのイメージとしてはドナルドダックみたいな、アヒルの足っぽいシルエットです。
また、画像のように革を折り返してリベットで打ち付けてあるカカト部分も、豊かなデザイン性を持つモンタナの特徴。特に白のモデルはベイマックスみたいでちょっと可愛いですよね。
アウトソールはポリウレタン(PU)製。下で紹介するロンドンとは別のソールで、底に貼り付けたタイプのロンドンとは違って、アッパー部分に少しかぶさるように成形されています。
言い換えると、真上から見た時に、少しだけソール部分が見えるのがモンタナの特徴。詳しくは下でロンドンを紹介する時に分かっていただけると思います。
デザインとしてはアウトソールでも好みが分かれるかもしれませんが、やっぱり靴紐の有り無しや、カカトのデザインの方が優先事項ですかね。
素材も様々で、しっとりとして経年変化が楽しめるオイルドレザー、柔らかみのあるスウェード、ツルッとした見た目の天然皮革があったり、オイルドレザー x スウェード」といった異素材の組み合わせモデルがあったりします。画像のような、異なるカラーの組み合わせモデルがあったりもします。
セレクトショップ等の別注品や、単年度・季節限定モデルがあったりするので、探してみるのも良いかもしれません。
上の画像では、靴下を履いたうえでモンタナを履くという履き方を紹介しましたが、もちろん裸足でもOK。裸足での着用イメージとしてはこんな感じでしょうか。
ね?何となく「革靴っぽさ」もあって、上品な印象にまとまっていませんか?
ロンドン (London)
さて、対するはベルトタイプのロンドン。
靴紐が無いことで、モンタナにはないスッキリ感がありますよね。よりカチッとした印象を受ける方も多いでしょう。
履き心地の重要な要素でもある「ホールド感」に関しては、ベルトvs靴紐、ということもあって、さすがにモンタナに軍配があがると思います。
ただ、サンダルの用途の延長で使用する時には、あまりしっかりしたホールド感が求められることも多くはないはずなので、そこまで神経質になる必要も無いかな。
全体のシルエットとしてはモンタナとあまり変わりません。ドナルドダックっぽい感じ。
カカトのデザインは、モンタナみたいに可愛らしく仕上げているわけではなく、スッキリとした印象。筆者はどちらも好きですが、好みが分かれる箇所だと思います。
モンタナとの違いが出てくるのが、このソール。
「えっ、あんま変わらんくね?」と思った方も多いでしょう。ソールのパターン(模様というか溝)は同じなんですよね。
重要なのは素材と貼り付け方。
素材は、モンタナのPU製とは異なり、EVA素材が使用されています。
EVAとは、エチレン・ビニールアセテート・コポリマー(Ethylene-Vinyl-Acetate-Copolymer)の略称で、要は合成樹脂のことです。
PU製の靴底に比べて、耐久性が高く、また加水分解を起こしにくいという特徴があります。またどうやらモンタナのPUソールには、よく「ソールがめくれてきた!」というトラブルがあるそう。EVAソールのほうがガッチリと接着できるようなので、ソールに関してはロンドンに軍配、と言って良いでしょう。
ただ、画像を見比べてみれば分かる通り、モンタナと比べてロンドンは、「靴底貼り付けただけ」感があります。デザインの好みもありますので、どちらを選択されるかはアナタ次第、というところでしょうか。
※アウトソールに関しては、「モンタナ&修理」とか「ロンドン&修理」といったワードで検索をかけると、修理屋さんの記事がいっぱい出てきます。筆者が記事を書くにあたって参考にさせていただいたサイトはこちら。
→ 【ビルケン屋さんの修理日記】(https://ameblo.jp/sandal-online/) (外部へ接続します)
ちなみにロンドンも、素材やカラーのバリエーションは豊富です。オイルドレザー、天然皮革、スウェードやヌバック、それに異素材の組み合わせに、異なるカラーの組み合わせ…。ぜひ好みのデザインを見つけてみてください。
どっちを選ぶか?
さて、二つのモデルを一通り見てきました。
履き心地、耐久性など、様々な違いがありましたが、そこはファッションアイテム。一番気になるのはやっぱり見た目・デザインでしょう。
ビビッ!!ときた方のモデルを選択するのが一番だと思います。
耐久性が一段落ちるモンタナでも、(多少見た目は変わりますが)修理屋さんに持っていってソールの張り替えなどをすることは可能なようです。長く履くことができそうですよ。
詳しくは【ビルケン屋さんの修理日記】(https://ameblo.jp/sandal-online/)をご参照ください(外部へ接続します)。
デザイン的な視点から敢えてオススメをするのであれば、
- カジュアルに普段履きしたい → モンタナ
- ちょっとカチッとした格好の時に履きたい → ロンドン
というところでしょうか。
といっても、それは黒や焦げ茶のレザーを選んだ場合であって、例えば「鮮やかなカラーのスウェード素材や異素材組み合わせモデル」を選んだ場合には、どちらもカジュアルな印象になるでしょう。
筆者は(前ページに書いたとおり)、「清潔感のある服装」が求められるアルバイト先での着用を軸に考えていますし、できれば同じサンダルを長く履きたいと思っているので、どちらかと言われればロンドンかなあ、と考えています。ただ、それもアルバイト代が貯まるまでに変わってしまうかもしれません。
(追記:2019/12/17) この記事執筆後、筆者は結局9月に『モンタナ』を購入して3ヶ月ほど履き込んでみました。お手入れがてらレビューをしたので、そちらも参考にしてください。
→ 【BIRKENSTOCK】モンタナを買って3ヶ月経ったのでお手入れがてらレビュー。
どちらを購入しても、悔いが残るような買い物にはならないと思います。筆者はこれまでに3足、異なるモデルのビルケンシュトックのサンダルを履いてきましたが、どれもクタクタになるまで履き込んで、処分する際にも泣く泣く手放したものばかりです。(1足は未だ現役です。)
軽すぎず、重すぎず。歴史とこだわりの詰まったインソールに足を支えられながら、カッチリした格好にも気兼ねなく履ける、ロンドンとモンタナ。
「サンダルと革靴のあいの子」を手に入れて、夏のオシャレを楽しみませんか?